2月27日(水)2008年
寒かった2月もあと数日です。春はすぐそこですね!
私はしばしば思い出す現場があるのですが、それは数年前の2月の雨の日…。
朝からどしゃ降りの日でした。
この日の作業は設計事務所のブラインドクリーニング。合計20台くらいでしたでしょうか。
ブラインドのクリーニングはすべて手作業です。
超音波を発する専用機材を使ってブラインドの汚れを落としてしまう専門業者さんがいらっしゃいますが、わたしたちの方法はいたって原始的なもの。ブラインドの羽を一枚一枚手作業で洗っていきます。
まず、ブラインドを窓枠から取りはずして、外に運びだし、羽と羽が重ならないように養生を広げた地面に置きます。
そして、薬剤を含ませたハケでブラインドの羽の一枚一枚を地道に洗っていきます。ペンキを塗る要領でムラなく薬剤を塗布したら、あとは水で十分にすすぎ洗いをして、自然乾燥。ブラインドの水気がとれたところで、再び元の窓枠に設置します。
単調で地味な作業ですが、晴れてあたたかい日などはなかなか気持ちのいい作業です。
しかし、真冬の2月のどしゃ降りの雨の中でやる作業としては、とってもキツイものでした。
屋外にビニールシートを敷いて、その上に取り外したブラインドを広げるのですが、シートの上は降りしきる雨のために水たまりになっています。そこにブラインドを広げると、困ったことに、羽と羽が水分を介してピタッとくっつきあってしまいます。
羽と羽が重なった状態ではキレイにできませんから、一枚一枚重なった羽を広げていくのですが、これが大変! とっても時間がかかります。
なんとかくっつきあった羽を広げて、さあ洗浄、ということになるのですが、すでに水溜りに浸っているブラインドにはなかなか薬剤が浸透しません。
なんとか水洗いまで終えても、雨が降っていますからいつものように自然乾燥はできません。一枚一枚の羽をクロスで拭いていきます。
結局全部を洗い、取り付けが完了したのは夜の7時くらいだったでしょうか。朝から現場に入ってずっと濡れっぱなし、体も震えっぱなしでした。
いつもは缶コーヒーで済ます休憩もこの日ばかりはドトールです。
あまりにも寒くて「もうダメ!」という感じで近所のドトールコーヒーにかけ込みました。
どのような仕事に就いていても「ツライ仕事、キツイ作業」というのはあるものだと思います。
私にとってもこの日の作業は「ツライ・キツイ作業ベスト5」くらいに入ります。
しかし、後々振り返ってみるとツライ作業をこなした数ほど自分が鍛えられているということに気づかされます。
寒い寒い真冬の作業は身にこたえますが、このどしゃ降りのブラインド清掃を乗り切ったことを思い返せば、決して負けません