1973年埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。
大学卒業後、出版社・編集プロダクションの編集者を経て、
大手ハウスクリーニング会社の東京都内営業店へ入社。
チーフとして、ハウスクリーニング全般、オフィス、店舗、
マンション等、数多くの清掃現場を担当。
また、新店舗の立ち上げ、営業、顧客管理、クレーム処理等、
全般的な店舗運営業務にも携わる。
「宅配ピザのように“もっと気軽に”“もっと手軽に”
ハウスクリーニングを利用してもらいたい」という思いがつのり、
2007年、おそうじバイク便を設立。
現在、妻・子(娘)の3人暮らし。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
こんにちは。おそうじバイク便店長の鈴木です。
私は、浦和で生まれ、浦和で育ちました。。
子供の頃を振り返ると、浦和の風景も変わったなーとつくづく思います。
埼京線ができ、外環自動車道ができる前、そこは空き地でいっぱいでした。
子供にとっての空き地は、タダで遊べる遊園地、です。
カエルをつかまえたり、手作りの基地をつくったり、ロケット花火を飛ばしたり。
正月になれば凧があがり、秋になれば焚き火の煙があがっていました。
最近、刈り取った駐車場の雑草を目の前にして思います。
「この雑草、空き地があれば、焚き火で燃やしてしまえるのになー(……残念)」
目の前からことごとく空き地が消え二十数年。
浦和市はさいたま市になり、マンションや一戸建てがいっぱい建ちました。
空き地はなくなりましたが、さいたまで生活を共にする人が増え、街がにぎやかになっていくのはうれしいかぎりです。
先日、六辻水辺公園の掃除をお手伝いしていたら、課外授業にやってきた小学生たちが、ちょっと遠慮がちに聞いてきました。
「ここにオタマジャクシはいますか?」
「この水路のあっちの端っこのほうにいるよ。お兄ちゃんたち、どこの小学校から来たの?」と私。
「辻南小学校です」と男の子。
「そっか、辻南小かあ!」
このとき、ちょっと感慨深いものがありました。
私が通っていたのは、辻小学校。最近、その近くに辻南小学校という新設の学校が誕生したのです。
少子高齢化問題が取りざたされるなか、新しい小学校ができた、というニュースはなんともうれしいものです。
子供たちが元気で遊んでいる姿は、地域を明るくしてくれます。子供たちは地域の元気の素ですね。

ところで、この地域にたくさんの人が集まってきて、小学校の他にも増えたものがいっぱいあります。
スーパーやショップ、新しいバス路線…。埼京線の上り電車の本数も増えましたね。
みなさんは朝の埼京線上り電車に乗ったことはありますか?
すさまじいですよねー、あのラッシュ 身動きがとれないとはまさにこのこと。額の汗を拭くことさえままなりません。
大学、そして会社勤めを通して、私はずっとこの朝の埼京線に乗り続けてきました。
ラッシュアワーは慣れっこです。文庫本なら片手一本でページをめくり、読み進めることだってできます。(←自慢のつもり…。)
さて、本といえば…、ですが、私は以前、出版物の編集者をやっていました。
ですから、本はよく読みました。家でも、電車のなかでも、もちろん仕事中も。
ですが、編集の仕事をやっていたときは、本を素直に読むことがなかなかできませんでした。
「これはゴーストライターが書いてるなー、著者本人の言葉じゃないなー」とか、「巧妙に編集されてるなー」とか、ウラの部分に気持ちがいってしまうのです。
本の原稿をつくるのって、いろいろな編集プロセスがあるんです。
ここでは書きませんが、その手法の数々にはびっくりします。
編集者の仕事は本当に楽しいものでした。
一般の書籍はもちろん、大学の教科書や月間のフリーペーパー、雑誌の記事、どれもやりがいのあるものでした。
なにより、自分の手がけた本が書店に並んでいる姿を目にするのはたまりませんでした。
仕事が終わり、埼京線を降りて(やっぱり帰りも満員電車です…)、須原屋に入る。すると自分のつくった本が地元の本屋で平積みになって売られている!
仕事の疲れもふっ飛びます。
ですが一方で、なにか物足りない思いもありました。
それは何だったのか…。
それは、ちょっと硬い言い方になりますが、“読者との接点”でした。
さて、今のハウスクリーニングの仕事はというと、これはもうお客様との“接点のかたまり”のようなものです。
お客様の家にあがらせていただき、おそうじをさせていただく。お客様の反応が常にダイレクトに返ってきます。
お客様の家をあとにするとき、「ありがとう」という一言をかけていただく。やった すーっとした気持ちでお店に帰ります。
お客様からかけていただくありがとうの言葉は本当に身にしみます。今日という一日が◎(二重マル!)になります。
編集の仕事も奥深かったですが、掃除も奥が深いです。この仕事をはじめて今年で6年になりますが、修行はまだまだ続きます。
学生時代やっていた深夜のコンビニアルバイトで、深夜2時の休憩のとき、店長が私に話してくれたことを思いだします。
「鈴木君、仕事ってなんのためにするか知っていますか」と店長。
「はあ、うーん、そうですねー。なんですかねー」と私。
深夜2時です。はっきりいって眠いです。
「鈴木君、仕事というのはね、いっぱい稼いで、最後には自分を育ててくれた地域に恩返しをするためにするんだよ」
「はあ、そうですかあ。そういうもんですかあ」と私…。
仕事とか、地域とか、恩返しとか、店長が言おうとしていることが当時の私にはよくわかりませんでした。
しかし、なぜなのか、この深夜2時の店長のメッセージを十年以上たった今でも忘れません。
キレイの味方! 埼玉の味方! おそうじバイク便をよろしくお願いします。